〜タケダワイナリーのホットな裏話を毎回楽しくお伝えします〜
菅井由美子さんはタケダワイナリーの葡萄収穫をはじめ、ワイナリーでいろんな仕事を経験した山形市在住の主婦です。子育てをしながらワイナリーの今の様子をレポートタッチでお伝えします。
Vol.13【2005年夏号】 のMENUは・・・
■ ワイナリーひとり探検隊!
■ スタッフ紹介−高橋裕介(たかはしゆうすけ) 氏−
■ こちらもご覧あれ

瓶詰め工場の香りに酔う
タケダワイナリーに見学においでになっても、工場2階の瓶詰めラインが稼働している所をご覧になった方は、案外少ないかもしれません。なにせ少ないスタッフで畑、仕込み、瓶詰めからラベル貼りまで行っていますので“その時”に当たらないと見る事ができないのです。
瓶詰めが行われるのは“樽空け”の時です。熟成させていたホワイト・オーク樽からワインを出し、瓶の中での熟成(寝かせ)へと移します。木の樽に入れないで造るワイン、例えば蔵王スターは醸造していたタンクから、という事になります。タケダでは収穫した畑毎に、醸造する樽やタンクを分けています。同じ品種の葡萄でも、畑によって異なる個性を持ったワインができるからです。
ワインメーカー典子氏は、その個性を引き出しつつ、ワインによりふくらみを持たせるように樽の組合せを決めているわけです。ですから2種類以上の葡萄の品種を合わせる時の配合具合はもちろんですが、単一品種のワインでもブレンドは必要となります。「ブレンド」というと「ナニかを混ぜているの!?」と不安に思われるかもしれませんが、決して、そうではありません。
ちなみに、限定で発売されたシャルドネ「南斜面」や「久保手」は、この畑からお届けします!という思いを込めてタケダで呼んでいる畑の名前をそのまま商品名としました。
@キレイに殺菌 Aボトリング Bコルク栓でギュッ!
Cしっかりチェック! Dキャップをかぶせて
出来上がり
さて、今日はアストール[白]の瓶詰めを案内します。ワインメーカーの指示書に従い、醸造用タンクからブレンド用タンクへワインが空けられます。澱を落ち着かせる為、寝かせる事1ヶ月。その後、パイプを通って瓶詰室へやってきたワインを「いらっしゃいませ。」と迎えるのは、ペーパーフィルタです。忍び入る澱を取りのける役です。一方その頃、ラインのスタート地点では、@オゾン水によって瓶の減菌が行われています。伊太利製のこの機械は、ちょっと面白いんです。並んで入って来る瓶を1本つかむと、中心の円筒形の機械を中心に、半円状に“くる〜ん”と回って洗浄します。その動きのラインが、とっても美しいんです。あら、優美だわ。思わず呟く程です。
Aいよいよボトリング。透明な瓶に、黄金色のワインがキラキラ光ながら注入されます。アストールの甘い香りが辺りに漂って、それはもう幸せな気持ち。香りだけでも酔いそうだなあ。ウナギの匂いでご飯を食べるって言いますが、この香りで洋梨のタルトやチェリーパイを食べる事ができそうです。Bスポットとコルク栓をした後は。Cコルクかすが入っていないか、欠けていないか、量は適切か等、人の目で検査し、Dキャップをかぶせて出来上がり。アストールのラベルは一枚一枚手作業で貼るので、ワインは出番が来る日を地下の大セラーで待つ事になります。
「自家農園やシャトー・タケダ等は、ペーパーフィルタを通しません。」瓶の中で長期間熟成させるタイプですね。「その方がうま味が増しますからね。そういうのも大切なポイントですよ。」
機械はほとんどが外国製です。ボトリングのラインは伊製※1。ペーバーフィルタの枠は独製、ペーパーフィルタは英製。そうなると大変なのがメンテナンス。「以前はうちのスタッフが機械の修理もやっていました。代理店が東京なので直ぐには来ることができないのです。」代理店でもわからなくて、典子氏が仏の商社に電話をし、更に伊のメーカーに聞いて直した事もあったそうです。「今は近くの機械を扱う会社にお願いして面倒を見てもらっています。助かってますよ。」何でもこなすタケダスタッフ。尊敬します。
※1 こぼれ話をご覧ください。


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