〜タケダワイナリーのホットな裏話を毎回楽しくお伝えします〜
菅井由美子さんはタケダワイナリーの葡萄収穫をはじめ、ワイナリーでいろんな仕事を経験した山形市在住の主婦です。子育てをしながらワイナリーの今の様子をレポートタッチでお伝えします。
Vol.9【2004年夏号】 のMENUは・・・
■ ワイナリーひとり探検隊!
■ スタッフ紹介−川口友子(かわぐちともこ) 氏−
■ 夏のスッキリ『白ワイン』
■ 心を込めて涼しい夏をあの人へ。

さくらんぼの収穫見込量がニュースになり、梅雨入りが近いことを実感しています。」
6月の降り続く雨には気が滅入りますが、合間の晴れの爽快さは全くすんばらしいです。
レストランでワインを美味しく頂くのはそう難しい事ではないでしょう。値段の松竹梅とは別に、玄人がそのワインを一番美味しい状態で提供してくれるから。では、自宅ではどうか。奮発して買ったワインを私は本当の美味しく飲んでいるのか?出来る限り美味しく頂きたい。それもお手軽、お気楽に。それには押さえておくべきポイントがあるのでしょうか。
酸化したワインはまずい。だからこそ昔から酸化防止の手立てが講じられている訳ですね。一方で、ワインをデキャンタして飲むという方法があります。ワインを瓶から別容器に移し替え、すっかり空気に触れさせて頂く。これは矛盾しないのだろうか。今回はその辺りを探検したいと思います。

幼い頃テレビドラマで、ガウンを着たおじさんがガラスの花瓶からグラスに醤油を注いで飲むシーンを観ました。今考えるとあれは花瓶ではなく“デキャンタ”で、液体は赤ワインだったのでしょう。「ワインの栓を閉めるまでが私の仕事でその先に関しては素人です。」と言うワインメーカーの典子氏に無理矢理話をしてもらいました。
4年間仏留学していた典子さんに質問。仏人はデキャンタしてワインを飲むのですか?「仏人もいろいろですが普段はしないです。いわゆる上流の家をのぞけば、一般家庭でデキャンタは持って無いんじゃないかあ。」そもそも何故デキャンタするんですか?「デキャンタするのは2つの理由からです。1つは瓶の中の澱を取り除き雑味のないワインを味わう為。もう1つはワインを“起こす”為です。」ワインを醸造から飲むその時まで@温度とA酸化と還元の管理が重要です。タンクや樽での醸造熟成の間は酸化に属します。空気が無いと発酵しないからね。瓶に詰めコルクを閉めると、そこらから先は“還元”です。理科の“還元”は酸化の反対語です。文系的には還元は『ワインが寝ている』、抜栓してワインを『起こす』又は『開く』と表現します。「コルクを抜けば酸化が始まりますが、“起こして”あげないと香りや深い味は出てこない。酸化=悪ではないんです。」若いワインは硬い蕾と同じで、開くまで少し時間がかかる。一杯目から開花したワインを飲みたい時、『ほら起きろ』と酸化を促し“起こす”のです。−なるほど。しかし、我家の食器棚にデキャンタは入りません。「デキャンタを持っていなくても家庭で簡単に出来る方法がありますよ。私もソムリエの松本和子さんに教わったんですけど。」
揃えたいのは大きいワイングラスを2つ。ワインは飲む2〜3日前に立てて置き、澱を瓶の底に沈める。コルクを抜き、ひとつのグラスに注ぐ。この時、間違ってもワインがどんぶらと波打つような手荒な扱いはしない事。澱がまざっちゃうから、ワインを注いだグラスから別のグラスに移す。おしまい。「これでデキャンタしたのと同じになりますよ。大きいグラスだと大きく空気に触れるし、香りと味が同時に味わえるでしょう?薄いクリスタル製が、本当はお薦め。唇に当たる感触が味覚を大きく左右すると言われてます。飲む際の適温は赤20℃前後、白15℃まで。冷やし過ぎに注意して下さい。低めの温度からはじめてみて、ワインの変化を楽しみつつ美味しい地点を探ったりしてね。」
手頃なところでは「蔵王スター・ヴィンテージ」、新発売の「ピュア・シャルドネ」で試してみてください。グラスをもう1つ並べ、瓶から注いだままの一杯との違いを比べても面白いそうです。


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