〜タケダワイナリーのホットな裏話を毎回楽しくお伝えします〜
菅井由美子さんはタケダワイナリーの葡萄収穫をはじめ、ワイナリーでいろんな仕事を経験した山形市在住の主婦です。子育てをしながらワイナリーの今の様子をレポートタッチでお伝えします。
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畑でのたたかい
 


 人の世が大変であっても季節は巡り、今年も実りの季節が来ました。
 初夏の長雨に頭を痛めたものの、しっかりと暑い夏だったおかげで今年も良い葡萄が収穫できました。赤・黒ブドウの収量は例年より少なめですが、質の高い良い果実です。美味しい赤ワインが造れると気合が入っている岸平社長に話を聞きました。

 盆前にタケダワイナリーを訪ねた。畑ではスタッフが暑さとの戦いだが、敵は他にもあるとのこと。「まあ、栽培の敵は主に4つかね。季節の順に話しましょう。」と、やはりバテ気味の岸平社長は言うのだった。
社長「雪が融けて春になると虫が出てくる。その中には葡萄の新芽を食べる害虫もいるが、うちでは殺虫剤は使いません。見つけ次第“手”で駆除します。もし、特定の一種(虫)が大量発生したら困るけど、大抵の場合、これをエサにする天敵が追っかけ発生して、数が減っていく。薬を使うとそれに耐性を持った性質の悪い虫になる恐れがあります。」

 ちなみに、害虫を捕ってくれるので蜘蛛はありがたいそうです。
社長「虫と並行して勢いづくのが雑草。作業の邪魔になるが、畑にとって悪い事ではなく、むしろ必要と考えています。農作物の“連作障害”は知っていますか?一つ所で同じ作物を作り続けることで、土の成分が偏ってしまい上手く育たなくなる。農家は畑の野菜植付け場所をローテーションさせて防ぎます。果樹畑はそれができない。土の改良も行うが、多様な植物が存在することが望ましいのです。また、雑草は虫に対しても有益です。梅雨前に土中のダニが上がって来て葡萄の新芽を食べるんですが、ちょうどその頃、カラスノエンドウがぐわぐわ伸びます。ダニは軟らかいカラスノエンドウの新芽を好む為、葡萄に来なくなる。梅雨明け頃の害虫ヒメゾウムシにはギシギシ。タケダの草刈りは年2回だけ、春の終わりと夏の終わりに行う。足元が滑る急斜面の作業は大変です。」
「梅雨はベト病があります。菌の一種で、畑の一部でも発生した場合、雨を介して瞬く間に広がります。これもウチでは合成農薬はできるだけ使用せず、有機栽培認定でも使用可能なボルドー剤を散布します。菌を殺す薬ではなく予防剤なので正直弱い。効果を上げるには散布のタイミングをみきわめるのが重要です。」
「収穫期最大の敵はムクドリ。シャルドネ種等の白葡萄を好み、“垣根仕立て”が狙い易いようです。収穫が近付くと2〜3羽が繰返し偵察に来ます。そして最も美味しい時、私達が収穫日と決めた日の早朝に、群れでやって来て2〜3時間で食い尽くしてしまう事も。ヴィオニエ種が全滅した年もあります。以前は防鳥ネットで畑を覆っていましたが、使用後は大量のゴミになり、良くないと思い止めました。今は、ムクドリがエサ場と認識する前、葡萄の実が青いうちから、『バード・ガード』を鳴らします。これは音による鳥撃退器で、“鳥が首を絞められている声を再現し流す”と説明書にあります。米国製です。鳥がギャーと叫んでいる様な音なので、うちのスタッフは『ギャー助』と呼んでいます。その他釣り糸のような“防鳥糸”を張るなど、工夫しながらやっていますが、なかなか手強い。」

ほかの葡萄栽培家と情報交換をしながら、地球に負荷の少ない方法を探りつつ、日々戦っているタケダワイナリーです。
 
 

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