〜タケダワイナリーのホットな裏話を毎回楽しくお伝えします〜
菅井由美子さんはタケダワイナリーの葡萄収穫をはじめ、ワイナリーでいろんな仕事を経験した山形市在住の主婦です。子育てをしながらワイナリーの今の様子をレポートタッチでお伝えします。
Vol.4【2003年3月号】 のMENUは・・・
■ ワイナリーひとり探検隊!(大寒の巻)
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ワイナリーひとり探検隊! (大寒の巻)
雪が溶けた畑にチラホラ緑が見られるものの春と言うにはまだまだ寒い毎日です。
今回は「初夏の巻(2002年6月号)」でお伝えしたキュベ・ヨシコその後の行程。酵母共瓶詰めされ2年半、ゆっくりと発行を終えシュール・リ(澱と一緒に寝る)していた“眠れる美女”は瓶口に澱を集める作業ルミアージュに入ります。専用の厚板(名称:ピュピュトル)に瓶を逆さにした状態で斜めに差し、それを1日1回90度ずつ回転させると差し込み穴の構造上角度も上がり1ヵ月後は垂直に。1年で最も寒い時期にいよいよデゴルジュモン(澱引き)が行われるのです。3日間0℃で冷やしたワイン(ルミアージュまでは10℃)は逆立ちで貯蔵庫から工場へ。

私が訪ねた3月5日も真冬並に寒い日でした。「これから瓶口を-25℃で凍らせて澱ごとキャップを飛ばします。瓶の中は6気圧になっているのでポンッといくんですが、気温が高いと吹きこぼれるワインも多くなって。」勿体ないですね。「本当は大寒の頃がいいんです。」2月にも澱引きしたそうですね。「タケダの最上級キュベ・ヨシコとなる'92年です。シュール・リ10年モノです。今日のは’99年。」

ポンッと開栓後目減りした量の調整、蒸して柔らかくしたコルクをはめワイヤーを付けるというのが作業の大まかな流れですが、瓶口の不凍液を洗ったり残った澱を取除いたりと衛生面には十分注意を払います。15分間の休憩時にも用具は全て水で洗い流していしました。「行程はシャンパンと同じですが大きな違いが1つ。それはウチでは何も足さない事です。」仏の北部シャンパーニュ地方では伝統的にデゴルジュモンの際、香りづけにリキュールやコニャックを添加する(ドザージュ)そうです。タケダではシャルドネを味わってもらう為、同じワインで量の調整だけを行っていました。まだ落ち着いていないという出来たての’99年を飲んで見ました。泡立ちがボワッときます。熟す前の林檎をかじったような香りがとても若々しい感じです。透明でキラキラしたイースト香のさらに後、少し苦味が?ワインメーカー典子さんによると「それは澱の名残でしょ。まだ暴れてるんで。私たちはこの半年後の味がわかるので良し悪しの判断がつきます。」少しおいたら蜜の入った林檎の香りに変わってきました。凛としたそれでいて可憐な少女の様なワイン。発売予定の1年後にはどの様に変わってるんでしょうか。ワクワクします。いい勉強をさせて頂きました。
それにしても、10年モノの’92年てどんな味なんでしょうね。すんごいんだろうなぁ。うちの長男も’92年生まれです。

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